フリーの3D CADソフト「FreeCAD」でインナーバッフルを設計してみる

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Hey, man, I’m alive!
湯けむりガレージ眞鍋です。
本日も独断と偏見たっぷりでお伝えしていきます。

突然ですが、無料の3DCADソフト「FreeCAD」でインナーバッフルを設計してみました。
※画像はダイハツタント「L375S」のインナーバッフルです。

もちろん独学です。めっっちゃ時間かかりました。
全く未知のことを学ぼうとすると、眠くなるのは私です。

話を戻します…。

インナーバッフルというのは、わかりやすく言えば、車両とスピーカーを繋げるアタッチメントのような物です。

通常、自動車にスピーカーを取り付けようとすると、このアタッチメントが必要なのですが、自動車の純正スピーカーの場合、このアタッチメントとスピーカーを一体構造とした部品なので、普通に音楽を聴く分にはインナーバッフルはあまり目立った存在ではありません。

某メーカー純正のスピーカー。ドアに取り付ける前提の形状となっています。
これが代表的な(?)インナーバッフル。上の図と比べると、スピーカーがなくなってる感じ。その分いろんなスピーカーがつく。

ただ、社外品スピーカーを取り付けようとすると、俄然頭角を表してくるのがこいつです。むしろ、こいつがないと始まりません。

とはいえ、その都度専用品を作るわけでもなく、自動車メーカーごとに用意された既製品があります。(上のやつがそれ。)ちなみに既製品の材質はというと、15年前くらい?は樹脂製かMDF製かどちらかだったと思います。(なお、上のやつは樹脂製です。)

MDFって?

もちろんプロショップではすでに様々な材質でのワンオフインナーバッフルを制作されていたと思います。こちらはMDFはもちろん樺桜合板とか…。

ただ、その頃はまだインターネットなどでも情報が少なく、どんな材質で作っているのか、それはなぜなのかと言った情報にはなかなか辿り着けなかったような気もします。

そんな中、
明らかにカーオーディオ情報のやり取りが広まった時代が来ます。(店主比)

「みんカラ」サービスの登場です。

みんカラって?

当時、ブログを簡単に投稿できるサービスはあったものの、自動車に特化したブログサービスはなかったと記憶しています。そんなわけで自動車好きの人たちはこぞってこのサービスをはじめ、カーオーディオにおいても一気に情報が拡散されていきます。

(当時みんカラで最も有名だった人が、めちゃ自動車好きで詳しい女性だったという説も捨てきれませんが。。。)

でも(?)その時です。革命が起きたのは。

インナーバッフル部分も音質に関わってくると睨んだかたが、(というか、ホームオーディオで色々と経験されいらっしゃる方なんでしょうけど…。)ご自身が営われている工場の設備を利用して、なんと総アルミで作られたインナーバッフル「アルミバッフル」を制作し、個人向けにも制作を行なってくれるサービスを発信されていたのです。

なぜこれが革命だったのかと言うとですね、当時は今ほど、いち企業が個人向けにサービスを行うことは一般的ではなかったからです。問い合わせると応じてくれることはあったかも知れませんが、自らやりますよ〜と発信している企業様は少なかったのではないでしょうか。かく言う私も3セットほどお願いして、今も大切にとってあります。

大切にしているアルミバッフルの2セット。下側はアルマイト処理されたもの。

んで、このアルミバッフルがきっかけか、あまりにも有名になった(裾野が広がり市場があると思った?)からか、メーカーも黙ってはいないようで…、当然参入してこられます。

メーカーから発売するわけですから、素材は当然、樹脂もしくはMDF素材のみならず、アルミダイキャストと制振ゴムの2層構造のバッフルや、他のメーカーからもさらにはアルミニウム、鉄、真鍮の3層複合バッフルまで出てくる始末…。

これは…。メーカーも本気やんけ。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

てか、メーカーのやつって実際どうなん?

めちゃくちゃ品質高いです。しかも手に届く価格なので、そのバッフルに適合しているスピーカーを使用するのであれば、自信を持ってオススメできます。

が…、

そのバッフルではつけられないスピーカーも存在します。具体的には海外製のスピーカーですね。

でもってそういうスピーカーに限って、魅力的な音を出すスピーカーが多い印象を持っています。(車と似てる?)

そんな声を受けてかどうかは分かりませんが、既製品のインナーバッフルの上に、特殊なスペーサーをかませることで、本来取り付けできないスピーカーをつけられる商品も…。

まあ、そんなこんなで大変大きく逸れた話を元に戻します。
「FreeCAD」でインナーバッフルを制作した理由です。

「3Dプリンタが普及した今、樹脂性のバッフルであれば、サイズにとらわれず、自由な設計が可能ではないか?」

と思ったのがきっかけです。

というのが、規制品のバッフルの場合、内径はいじれないので、例えば、13cmスピーカーはつけられないわけです。

でも、タント(L375S)の純正スピーカーのサイズは13cmで、しかも取り付けのためのインナーバッフルは販売されておらず…。

実際13cmのスピーカーを取り付けようとすると、こんな感じになります。ネジで止めようにも止まらないし、隙間が…。

ただ、タント(L375S)の場合は特殊で、インナーバッフルがなくてもドア鉄板に直接16cmスピーカーを取り付けることは可能なようです。

でも、13cmスピーカーが好きな私としては、できれば13cmの社外品スピーカーをつけたいんですよね。

しかもタントは足元にスピーカーがあるわけではなく、膝くらいの位置に取り付けられているので、より面白いことになるんじゃないかと!!

なお、プロショップでは、もちろんそのようなインナーバッフルを制作します。弊社も然り。
ただ、その場合、MDF製であることがほとんどです。

また、制作にはかな〜り時間がかかります。

なぜならば、

MDFという素材は耐水性がないため水を吸います。湿気厳禁な素材です。
水を吸うと脆くなり、そのうちボロボロになります。実際そうなっているバッフルを見ることもありました。

なので、MDFは塗装必須です。しかも重ね塗りしないといけません。なので時間がかかります!!

もちろん、その時間と労力の対価はお客様にご負担いただくわけで…。

はたしてその金額と音は釣り合っているのか?

音って、オーディオって、嗜好品なので、誰にとってもいい音ってほぼ実現不可能と思っていまして。
乱暴な言い方になりますが、お金をかけたら(自分にとって)いい音になるかって言うとそうとも言い切れないかな〜と。

すでに何用で作っていたのか思い出せない未完成・未塗装MDFインナーバッフル。水吸いそうでしょ?(作りが雑すぎて泣ける。)

で、じゃあ実際に3Dプリンタで制作代行できる、本格的な企業に頼んだらいくらになるのか見積もりをしたところ…。

1個で45,000円。2個で90,000円とか。

たっか。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

ここでようやく、他の事業所さんが3Dプリンタを使われない理由が分かりました。設計するまでもなく無理ゲーでしたな。

家庭用の3Dプリンタだともっと安いと思いますが、それなら自分で購入して作る方がいいのか?どうなんだー!?

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